材料の原価高により

とあるデパ地下のお総菜屋さんで売っているおかずが気に入って、常に夕食のテーブルに並べていたことがありました。スパイスをまぶしたポテトフライなのですが、香ばしさと辛さのバランスが絶妙で、家族からも好評でした。
一体どういうスパイスを使っているのか門外漢の私にはまるで見当もつかず、気づけばそのお総菜屋さんに事あるごとに通っていました。他のおかずももちろん美味しかったのですが、1番のお気に入りはやはりそれ。
そんなある日のこと、お店のガラスケースの中からいつものそれが消えてしまいました。売り切れたのかと思いきや、お店の人の話によれば、材料の原価高のために販売休止中とのこと。ポテトフライでもそんなことがあるんだなあ……と少し驚いたのを覚えています。直後、店員さんに「スパイスの方ですよ~」とにこやかな笑顔付きで言われてしまったのですが(笑)。思いきり顔に出ていたのでしょうね。ともあれ、ハマっていたものが急になくなってしまうというのは寂しいものがあります。
そのデパートには大きな本屋さんも入っていました。そこで衝動買いしたスパイスの本とにらめっこしながら味の再現を目指してみましたが、うまくいきませんでした。小説を探した帰りなど、折に触れてそのお総菜屋さんで買い物をしては、復活の日を心待ちにして……そして季節を二つ跨いだある日、ついに復活!やっぱり美味しかったです。今のうちに食いだめ(笑)しています。

長時間の運転の後には

その日は、朝からとても忙しい日でした。忙しいといっても、少々お年を召した親類の足になるべく自家用車のドライバーとなっただけだったのですが、長時間の運転は肉体的にも精神的にもきついものがあります。
道中、楽しくおしゃべりしながら運転していたのですが、一応は人の命を預かっているわけですから、目は忙しなく周囲に気を配り……といった具合。夕方頃に帰宅したのですが、その頃にはもうすっかりぐったりしていました。
そういう時って、頭がなんだかぼんやりします。脳みその奥がじんわりと熱を持ち、思考することを放棄しているような感じです。家事は最低限に済ませて、早めにお風呂に入りました。好みの湯加減のお風呂に入ると、疲れがとろとろとお湯に溶けていくような心地がします。ぽかぽかに温まった身体に、ごほうびのバニラアイスを。
そして気分がゆるんだところで、大好きな小説のシリーズを一気読みしました。もう十数年も前に完結したシリーズなのですが、何度読んでも面白いです。もうこの作家さんは亡くなってしまっていて、新作を拝見することは叶わなくなってしまったのですが、だからこそ愛しさが増しているような気もします。元気をもらいたい時にはやはりこれ、という感じです。大事にしていきたいと思っています。

母と2人でショッピング

先日、母と2人で季節の洋服を買いに行ってまいりました。友人といっしょに買い物するのとはまた違う感覚があって良いですね。服を身体に当てた際や、実際に試着した際などに感想を伝え合うのですが、母の世代から見たそれと、同世代から見たそれには差異があるように感じられます。いつもショッピングに付き合ってもらっている友人と、私の母は似た傾向の好みの持ち主なのですが、着眼点が違う感じです。どちらも参考になります。
しばらくあれこれと見て回った結果、セール品ではないものに欲しいものが集中してしまい、安価になるのを待っていたら買い損ねてしまいそうだったので、思い切っていくつか買ってしまいました。それ以上は心の予算配分をはみ出してしまうので諦めました。絞るところは絞らねば、です。
その後、休憩がてらカフェに寄りました。注文が難しそうなイメージの某所です。今まで数えるほどしか訪れたことがなく、母は初めてとのことで、少し緊張いたしました。私は豆乳を使ったヘルシーなラテ、母は定番のキャラメルマキアートを注文いたしました。母曰く、ちょっと甘かったそうですが、とても美味しかったそうです。
最後に寄ったのはもちろん本屋さん。疲れた母を少々待たせてしまいましたが、好きな作家さんの最新作の小説を購入することが出来ました。やっぱり買い物は良いですね。気分が浮き立ちます。

動物が出演するCM

夕食の片づけが終わり、ぼーっとテレビを眺めていた時のことです。その日は朝から用事が立て込んでいて、少し疲れ気味でした。最初は小説を読もうと思っていたのですが、小説だと自分から文字を拾いに行き、内容を追う必要があるので、却って疲れてしまうかなと思い、のんびり眺めていられるテレビを選びました。
視聴していたのは家族向けのバラエティだったのですが、その合間に流れたCMが、私の目を釘付けにしました。有名な工務店のCMです。子供の頃から一緒に育った大型犬と、大学入学を契機に家を出たことで離ればなれになってしまった青年のショートストーリー。主人公の青年が楽しくキャンパスライフを謳歌しているその間に、その犬はとても寂しそうにしています。退屈そうに窓際に横たわり、雨空を眺めて……。青年は家族からスマホに送られた愛犬の写真を見て、家に帰ろうと決意します。彼の気配を感じた犬はにわかに立ち上がって玄関へとダッシュ!ざっとこんな内容でした。
何だかもうグッと来てしまいました。特に、寂しそうに雨空を眺めるシーン。私で良ければいくらでもお相手するよ~!と言いたくなりました。そんな話をテリア多頭飼いの友人に話したところ、「好きなだけモフれ!」とのお許しをいただけたので、思う存分モフモフと撫でさせていただきました。癒されました。動物の訴求力は無限大ですね。

ぼんやり癖でなくし物。

物をなくすことが多いおっちょこちょいな私ですが、一番なくしやすいのが手袋やマフラー、ストールなんかの防寒小物です。冬場はもちろんですけど、最近は夏場でも冷房が強すぎて辛いことも多いので、ちょっと羽織るものをもって歩くようにしているんですよね。でも、電車の中で使ったり、逆に電車の中では外して手に持っていたりすると落としたり置き忘れたり…。自分のうっかりぶりにため息がこぼれてしまうことも多々。
防寒小物の次になくしやすいのが、読書グッズなんですよね。しおりだったり、ブックカバーだったり…カフェで読み終わった文庫本をそのまま置いてきたこともありました。その時はシリーズ作品を読んでいたので、早く次を読み始めたくてうずうずしていてあせってしまったんですよね。幸いなことにその時はすぐに店員さんが気づいてくれたので無事でしたが、別の時には忘れたことに気づいてあわててお店に連絡したけど見つからなかったこともありました。
昔からこういうことが多かったので、忘れ物や落し物、うせものをするのは注意力が散漫だから!とよく母にも怒られていたっけ。学校帰りに図書館で借りた本を早く読みたくて公園で読み始め、かばんを置いて帰ってきたこともあったほどですから、昔から何かに熱中するとぼんやりしてしまう癖なのかもしれません。

美味しい道明寺を求めて

毎年春になると食べたくなるもの。それは桜餅。あんこをくるっと巻いた基本的な桜餅よりも、いわゆる道明寺の方が個人的には好みです。歯触りがもちもちとして、お米の甘みも感じられて、とっても美味しいと思います。塩漬けの葉は少し苦手です……つい剥がしてしまいます。
さてあれは、数年前の春のことです。美味しい道明寺を求めて、家族や友人に、おすすめの和菓子屋さんを聞き回っていました。スーパーに売っているパックのものでは物足りず、より好みに合うものが食べたくて……。食に関しては無駄に情熱的です。シーズンが終わる前に何軒か巡り、ついに「これぞ」というものに出会えた時の喜びは格別でした。控えめですっきりした、上品な甘さのあんこに、お米の甘みがしっかりと感じられるお餅。かぶりついて一緒に咀嚼すると、お互いの良いところに引き立て合って何とも言えず美味。
さっそく三ヶずつセットになったものをいくつか購入し、情報を提供してくれた人全員にお礼として渡しました。以来、毎年春のお花見のデザートや、訪問時のお持たせにはここのものを購入しています。
指がべたつくので、小説のお供としては少し不向きですね。……いや、そもそも葉っぱを剥がさなければ、さっと掴んで食べられるはず。良いとこ取りは難しいですね。

最近手あれがひどいんです

学生の頃はこんなことなかったのに、最近手あれがひどくていやになります。理由は一つ、最近ふと思いたって掃除をしまくっているからです。キッチンの油汚れ、トイレの汚れ、パソコン周りの誇り汚れ…突然何もかも綺麗にしてみたい衝動に駆られているんですよね(笑)掃除をすると当然洗剤を使うから荒れるし、手洗いの回数も増えるからなおさらです。手がぱさぱさする感覚、久しぶりに感じました。
ハンドクリームをこまめにぬってみたり、一日の終わりに雑誌に載っていたハンドパーツタレントさん直伝の手のケア方法をやっているんですけど…それでも追いつかない荒れ具合のようです。ひび割れがひどいときにはキューティクルオイルというのが良いと紹介されていたので、さっそく試してみたんですが…即効性があるというわけには行かないようです。
スキンケアの一部なのでもちろん当たり前なんですけど、何事も一朝一夕に良くなるということはないようなので日々ちょっとずつ続けていくしかないようですね。一番困るのは、かさかさして読書するときに引っかかるんですよね。紙がざらざら当たって切れやすくなるので、本が汚れるのがいやなんですよね。読書用の手袋も検討中です。

がんばり過ぎないようにがんばるために必要な時間

何もかもがうまくいかない。そんな風に感じることが多々あります。いろんなことが一度に訪れて、自分の処理能力がついていけなくて、気持ちが置き去りになっているような、そんな感覚があります。悲しいことや腹が立つことだけじゃなく、嬉しいことや楽しいことも起きているのに、心に響かないような不思議な感じです。
こういうとき、いつもだったらどうしてたんだっけ…そんなことを毎日考えながらぼーっとしていたんですが、ふと本棚の一冊に目が留まりました。大好きな作家さんの本を買ったのに、なんとなく読む気分になれなくて本棚にしまっておいた作品でした。家でだらだら読むなんていうのも味気ないので、近所のカフェに。おいしいコーヒーの香りを楽しみながら、のんびりと読書を楽しむ時間を作ることができました。
読み終わってお店を出たら、何だか今までうじうじしていたことが馬鹿らしいことのように感じてしまいました。特に読んだ本の内容が関係していると言う事は無さそうなんですが。(だって、読んだのは連続殺人が起きるサスペンスなんですから!)でも、気分が少し良くなったからよしとすることにします。たまにはこういう時間も必要なのかも。また明日からがんばらないと!息がつまらないように、適度に生き抜きしなくちゃいけませんね。

家族への手紙

朝、何気なくニュース番組を見ていたときのことです。日常生活にちょっと良いことをもたらすような情報を紹介するコーナーがあって、その日の特集は「手紙」でした。何でも、手紙をやりとりした人たちの間では絆がグッと深まるのだそうです。口から出た言葉と違って、後々まで形の残るものを手書きでしたためる、というのが良いのでしょうか。ホルモン的にもとても良い効果をもたらすのだそうです。
言われてみれば、まだ私が学生だった頃、ちょっとクラシックな少女小説にあこがれて、気の合う友人と文通していたことがあったのですが、受け取ったときの喜びは格別でした。書くのも楽しかったです。ペンやシールでいろいろと装飾したり、少ないおこづかいで買った香水のミニボトルを使って良いにおいをしみこませたり。どちらがよりオシャレな手紙を出すか競い合うかのように、あれこれやってました。その友人とは今でも手紙のことをネタにして笑いあう中です。ある意味黒歴史を握り合っているようなものです(笑)。
そう考えると、確かに効果あるのかも。思い立ったが吉日、まずは家族に手紙を書いてみることにしました。日頃の感謝を改めて文にするって、ものすごく気恥ずかしいのですね。渡したときは変な顔をされてしまいましたが、だんだんその顔がニヤけてくるのを見るのが面白かったです。また不意打ちでやってみようと思います。

好きなものを使った描写

昔から氷の写真を眺めるのが好きなのですが、先日ネットを徘徊していましたら、世界各地の湖が凍った風景を特集した記事を発見しました。中には日本の北国にある湖の写真もありました。それぞれに特色があって、とても美しく、面白かったです。蛍光色の氷なんて初めて見ました。特に気に入った場所にはいつか行ってみたいと思うのですが、水質が汚染されていたり、日本人には過酷そうな寒冷地だったりと、前途は多難そう。身体がまだ丈夫なうちに、1箇所くらいは実現させてみたいです。
話は変わりますが、冬の朝に外出すると見ることができる霜。寒い日は昼まで残っていたりしますよね。あれをパキパキ踏むのが子供の頃から好きでした。よく見ると小さな水晶の柱みたいなあれ。あれをベコベコに凹ませたり、あえて足跡のみを残してみたり。通学路は遊び場でした。前日に雨が降って水たまりができていると、朝に凍ったそこをまたパキッと踏み抜いたりして。固いとスケートのまねごとができて楽しいですよね。うっかり転んで痛い思いをしてからは慎重に滑ってました。
小説を読んでいると、クールビューティなキャラクターのことを「氷の女王」なんて称したり、白髪頭のことを「霜が降りたような」なんて描写している文章に出会うことが間々あります。私を含めたおそらく全国の子供たちがやっていたであろう霜踏みをしているシーンに出会うと、何だかうれしくなります。好きな自然物が描写に使われているって、良いですよね。より強く印象に残るように思います。